ニキビ、膀胱炎、中耳炎などの感染症に使えるミノマイシン

ミノマイシンは多くの細菌に対応した抗生物質のひとつで、ミノサイクリンを主成分にしたテトラサイクリン系の分類となります。

 

 

抗生物質としての歴史は長く、ミノマイシンでしか治療できない細菌が未だに存在するため、病院では患者の症状や感染症の発生状況を見て、必要に応じて処方されています。

 

最も多く利用されている症状は毛穴の中で炎症を起こすニキビで、内部に溜まったアクネ菌などを退治するために皮膚科でよく処方されています。

 

 

その他にもグラム陽性菌、陰性菌、クラミジア、リケッチア、マイコプラズマといった細菌にも有効で、加えて特徴的なのが細菌とは異なるマラリア原虫にも有効であると認められています。

 

 

細菌は体内に侵入して細胞に寄生すると、自身を増やすために細胞に送られてくる栄養を横から奪い取って増殖していきます。

 

 

主に蛋白質を利用して増殖していくことから細菌は蛋白合成を行うのですが、主成分のミノサイクリンは細菌の蛋白合成を阻害する働きを持っています。

 

 

この作用によって細菌は増殖することができず、次第に衰えていくことで寿命を迎えます。

 

 

こうした蛋白合成による成長を抑える働きがある仕組みを静菌効果と呼びますが、ミノマイシンは静菌効果だけでなく、高濃度で用いることで細菌に直接攻撃を行う殺菌的作用も持ち合わせています。

 

 

適応症としてはニキビ、気管支炎、リンパ管炎、腹膜炎、膀胱炎、尿道炎、梅毒、中耳炎、口内炎などと幅広く、細菌が直接侵入することで起こる感染症だけでなく、手術後の傷口から侵入して起こる感染症にも対応することから、化膿止めとして利用されることもあります。

ミノマイシンの使用方法と副作用

ミノマイシンは抗生物質として原則的に静菌作用を発揮するため、処方されたら出された分だけ確実に服用することが必要です。

 

 

前述のように服用したからすぐに殺菌できるというわけではなく、徐々に細菌が弱っていくので、決められた期間は飲み続けなくては完治することができません。

 

 

もしも感染症で発熱が起こり、服用していたら熱が下がって楽になったという場合でも、服用を中断すると体内で細菌が生きたままとなります。

 

 

完全に退治できるまで飲み続けないと、細菌も生きるために必死なので、薬剤に対して耐性を持ち始めてしまいます。

 

 

そうなると、次回からいくらミノマイシンを服用しても効果が薄れたり、全く効かなくなるということもあり得るので注意しなくてはいけません。

 

 

特にニキビの治療で使用する人は、少しでも肌荒れが治まると途端に使用を中止してしまいがちです。

 

 

誰もが気軽に利用できる薬であればあるほど、服用を中断しやすくなるので気をつけなくてはいけません。

 

 

服用方法は処方された時点で、医師または薬剤師から指導されますが、通常は1日1〜2回食後に服用します。

 

 

抗菌作用が強く胃に負担がかかりやすいので、飲む際はなるべく水を使用するようにしましょう。

 

 

牛乳やヨーグルトといった乳製品と一緒に飲むと、吸収が阻害されて効果が薄れることもあるので、水またはぬるま湯で飲むようにします。

 

 

抗生物質は基本的に同じ時間帯で飲む必要があるので、朝食後に飲むのであれば、翌日も同じ時間に飲みます。

 

 

原則として赤ちゃんや妊娠中、あるいは授乳中の女性には処方されません。

 

 

成長期の子供は歯が黄色くなるという副作用もあるので、基本的に成人のみが使用するものです。

 

 

手元にあったからといって気軽に使用するのは控えるようにしましょう。

 

 

ミノマイシンの副作用は頻度の高い順に、めまい、発疹、じんましん、嘔吐、色素沈着、腹痛、頭痛が起こります。

 

 

重症化するほどの副作用は報告されていませんが、腎臓や肝臓にも負担のかかる薬なので、既往症があれば処方前に申告し、重い副作用が出た場合は専門の医療機関で受診するようにしましょう。